2024年秋の叙勲で、全国から旭日章および瑞宝章の合計3,987名が栄誉に輝きました。その中で、大和三田会の会員であり、大和商工会議所副会頭として長年地域経済に貢献された古木通夫(ふるき みちお)さん(78)が、旭日双光章を受章されました。古木さんに、その功績や人生についてお話を伺いました。
片山:古木さん、秋の叙勲受章、誠におめでとうございます!
古木:ありがとうございます。このような名誉をいただけるとは思いもよりませんでした。
片山:叙勲というと一般には少しなじみが薄いかと思いますが、どのような功績が評価されたのでしょうか?
古木: 大和商工会議所副会頭を3期9年間務め、その後、常議員を4期12年にわたって続け現在5期目となっています。小田切会頭が入院された際には代行を務め、その後も会頭業務執行者として責任を果たしました。そのような経緯が評価されたようです。
片山:長年にわたり、地域経済の発展に大きく寄与されてきたのですね。ところで、生い立ちについて少しお聞かせいただけますか?
古木:私は5人兄弟の3番目で長男でした。実は小さい頃、女性になりたいと願ったこともありました(笑)。
片山:ユニークな幼少期ですね。現在はどのようなお仕事をされているのでしょうか?
古木:東芝で14年間官庁営業に携わった後、不動産の有効活用として中央林間テニスクラブを開業しました。以来42年間、地域の皆さまとともに歩んできました。
片山:商工会議所に関わるようになったきっかけについて教えていただけますか?
古木:実は、55歳で脳梗塞を発症してしまい、後遺症も少し残ったことから、社会生活から早期引退しようと考えていました。そんなある日、事務所に引きこもっていると「ピンポーン」という音が聞こえました。居留守を決め込んで無視していたのですが、やがてドアをドンドンと叩く音がして、「小田切だけど古木さんいるだろ?」と声が聞こえてきたんです。
片山:それはすごい熱意ですね。その後、どうなったのでしょうか?
古木:2時間以上無視し続けていたのですが、とうとう根負けしてドアを開け、引退するつもりだと話しました。しかし、小田切さんは「俺の言うとおりにやれば絶対に良くなるから」と言って一向に帰る気配がありません。仕方なく「では、小田切さんの言うとおりやってみます」と返事をしたのは、3時間後のことでした。
片山:なんと、のべ5時間も!小田切さんの粘り強さには驚きますね。
古木:本当にそうですね。私のためにそれだけの時間を割いてくれたことが、心に深く響きました。そして、この出来事がきっかけとなり、商工会議所との関係が始まったのです。
片山:小田切さんの情熱と、それを受け止めた古木さんの新たな一歩が今のご活躍につながっているのですね。大和三田会でも、発足時から中心メンバーとしてご尽力されていますね。
古木: そうですね。平成20年に菊池弘さん、三枝修さんとともに準備会を立ち上げました。最近はコロナ禍もあり活動が減っていますが、飲食を伴う交流会をもっと増やしたいと考えています。
片山:会の魅力は何でしょうか?
古木:年齢の垣根を超えた仲間づくりができることですね。それが何よりの財産だと思います。
片山:最後に、我々後輩に向けて何かアドバイスをいただけますか?
古木:「自分の人生だ!愉しく生きようぜ!」 それに尽きます。
片山:心に響くお言葉をありがとうございます。本日はお話を伺えて大変光栄でした。