慶応義塾への感謝の気持ち

今は昔のお話しです。
慶應義塾工学部久野研究室で学部4年と修士2年の三年間を過ごしました。

久野研究室では春秋二度、合宿をします。研究経過の発表会です。
皆の前で、自分の研究をケチョンケチョンに‘破壊’されてしまいます。

毎週一人あるいは二人が文献を読んで発表するのですが、これも久野先生から、何にも理解できていないことを、こっぴどく指摘されます。

そして、修士終了の折、
「おい、新田。俺のところに来て、自分がどれだけバカか良くわかっただろう?」
と、にやり。これが餞の言葉でした。

また、当時助教授の山口先生には、学部2年の秋から個別指導を受けて、論文抄録作成の特訓。

有志(蟷螂会)を集めての輪講。一生の仲間を得て、77歳の今も毎年一度は食事会をしています。

充実した工学部生活でした。

久野先生には就職先、仲人と、人生の基盤を与えて頂きました。

こんなに学生に深く関わり鍛えて下さる教育は、慶応義塾ならではのものと思います。

慶應義塾で学んだから、今の私があります。

大和三田会 Y.N