多くの方が、同窓会やふるさと会、県人会などに興味を持つようなるのは、還暦を過ぎたころからです。
長年勤務してきた会社などで定年を迎え、その人間関係が突然消失すると、それにかわるお付き合いが欲しくなるからというのが一つの理由かもしれません。
もうひとつ私が実感していることで、あまり話題にならない理由があるように思います。
人間、ある期間同じ環境で過ごし、それが終わって別の環境に移ると、前者の経験が一つの想い出袋に入れられて、その経験をする前と後とが繋がったような錯覚に陥るのは、私だけではないと思います。
例えば20代後半に二年ほど海外の大学の客員研究員をしたことがあります。
それが終わって元の職場に戻ると、海外経験がすっぽりと想い出袋に入ってしまって、その前後が繋がってしまいました。
63歳で定年を迎えたときも、25歳で就職する前と定年の期間、すなわち研究所に勤務していた期間が、すっぽり想い出袋に閉じ込められました。
急に、慶應義塾大学で山口助教授(当時)を囲んで毎週輪講していた学部2年~3年の特別ゼミの仲間が懐かしくなり、毎年していた会食を復活しましたし、小金井寮の仲間たちが隔年でOB会をしているのに、毎回参加するようにもなりました。
慶應義塾大学っていいなぁと改めて思っています。
また、私が住む地元の大和市での大和三田会にも入って、この7年ほど、会報編集を担当しています。
毎年2度、総会と新年会で、肩を組みながら塾歌、応援歌を斉唱する醍醐味は、神宮に早慶戦(慶早戦)を応援した昔を共有する者のみが味わえる特権だと思います